お知らせ

vol.79 院内感染[セラチア菌、レジオネラ菌、MRSA]

2002/02/22 アーテック倶楽部ニュース

冬季ソルトレークシティオリンピックの真っ只中です。競技を観戦するだけで選手のひたむきさに感動してしまいます。たとえメダルが取れなくても、精一杯頑張っている姿を見て、もっと私も頑張らなければ、と思う今日この頃です。
◆院内感染◆
最近ニュースでよく耳にするのが院内感染です。
院内感染原因菌の中で、今回はセラチア菌とレジオネラ菌、MRSAについて考えてみたいと思います。
1.セラチア菌
大腸菌のように人の腸内にいる細菌の一種で、鮮やかな赤色をしており、水や土中など自然界に広く分布しています。
病原性は弱く、健康な人が菌をもっていても害を生じませんが、抵抗力の弱い患者では日和見感染し、肺炎・敗血症などを起こして死亡することがあります。セラチア菌は、特に水周りを好み、シンク・石鹸・消毒液・ヘパロックなどにも生息します。
最近はカルバペネム耐性セラチア菌という、MRSAやVRE(バンコマイシン耐性腸球菌)などよりも毒性が強く、症状の悪化も速いセラチア菌もあります。 2.レジオネラ菌
自然界の湿った土や淡水に生息する菌です。発育至適温度は36度前後で25~43度でも成育します。70度の湯に直接接触すると5秒以内、60度の湯または0.4PPmの遊離残留塩素に接触すれば15分以内に死滅します。
レジオネラ菌は主に冷却塔、給湯水、24時間風呂、温泉水などから検出されます。 人へは、レジオネラ属菌を含んだ微少な水滴(エアロゾル)を肺に吸い込むと感染し、症状は肺炎を主徴とする「レジオネラ肺炎」とインフルエンザ様の「ポンティアック熱」があります。人から人への感染はしません。 3.MRSA
MRSAとはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌のことです。MRSA出現の背景には、医療現場での抗生物質の乱用が指摘されています。感染の経路は特に医療従事者の手指を介しての感染が多いとされています。
抵抗力の弱い患者がMRSAに感染した場合、肺炎、肺化膿症の呼吸器感染症や創傷、その他腸炎や敗血症、尿路感染症を引き起こします。健常者では特に害はありません。

これら院内感染原因菌の感染源は、主に看護婦さんやお見舞いにきた人の手などです。それゆえ、感染の防止には十分な衛生管理と手洗いが必要となります。
院内感染だけでなく、食中毒でも全く同じことが言えると思います。院内感染が世間を騒がせる中、厨房内のことに置き換え、基本に立ち返り、手洗いや調理器具等の衛生管理を再度確認してみましょう。
☆自慢のレシピ☆
今回は福祉施設様からの自慢のレシピです。

あさりごはん

<材料(g)>
精白米 90
ムキアサリ(冷凍)20
大根 20
大根の葉 10
塩・だし 適量

<作り方>

  1. 大根はひょうし切りにし、ムキアサリと一緒に味付けした汁で煮る
  2. その煮汁で普通炊飯し、具は米の上に載せる
  3. 大根の葉は細かく切り、塩ゆでする
  4. 炊き上がったごはんを、盛り分け、その上に大根の葉を散らす

★自慢のレシピを送ってくださった皆様、本当に有難うございます!
引き続き自慢のレシピを募集しております。