お知らせ

vol.46 酢の抗菌効果

2000/10/13 アーテック倶楽部ニュース

今までアーテック倶楽部ニュースではさまざまな消毒方法について取り上げてきましたが、今回は“酢”がテーマです。

以前あるお客様より“酢”の抗菌効果について問い合わせを頂きました。“酢”の抗菌効果がどの程度なのか、実用性はあるのか?どんな使い方が有効なのか、考えてみたいと思います。

「酢の抗菌効果」

食酢が微生物に対して抗菌効果を持っていることは古くから知られていましたが、では実際のところ、どの程度の抗菌効果を持っているのでしょうか。

O-157に対する効果

酢漬けメニュー(なます、甘酢漬け等)では、酢の添加により菌数の減少が確認されています。

また、通常お酢を使わない米飯や、ハンバーグ等にも効果があります。米飯には酸度約0.1%のお酢を加えることにより、増殖抑制効果があることがわかりました。弁当に使用するご飯に加えると有効です。

ハンバーグでは、実験において、O-157を100万個/g接種したものを中芯温度65℃(加熱不十分を想定)加熱したときの菌数と、そのまま24時間室温にて保存したものの菌数を測定したところ、穀物酢を添加したハンバーグは、加熱後・24時間後ともに菌数が20個以下/gで検出されませんでしたが、酢の代わりに水を添加したハンバーグは24時間保存後の菌数が1,200万個/gに増加していました。

このように、酢を添加することにより、抗菌効果もあり、さらに食味も向上します。

サルモネラ属菌に対する効果

溶き卵にSE菌を接種し、加熱後の菌数を測定したところ、食酢を添加したものは水を添加したものと比較して、菌数が減少していました。また、60℃に加熱した場合は検出されませんでした。加熱時の抗菌効果を高める作用や、菌の増殖を抑制する静菌効果があることが確認できました。

その他

他に黄色ブドウ球菌や腸炎ビブリオ、カンピロバクターにも食酢が抗菌効果を示すことがわかっています。

まとめ

食酢を利用する時は、

(1)酢酸酸度を高くする

(2)食塩との併用

(3)温度を高くする

上記3点を行うことにより、抗菌効果が高くなります。

食酢の抗菌効果を過信せず、その他殺菌方法と併用することにより、安全で効果のある抗菌剤として活用することができるのではないかと思います。

“酢”の栄養もふまえて、日々の衛生管理に役立てていただけたら、と思います。

※資料提供/(株)ミツカングループ本社
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