お知らせ

vol.32 清掃道具の衛生について!その1

2000/02/11 アーテック倶楽部ニュース

連載★ HACCPこわい!?食品安全再点検★
今回は「掃除道具の清潔」の解説です。
—–「掃除道具の衛生管理」—–

きれいにするための小道具が、逆に汚染源になることが多いことは「消毒」の項で解説致しました。

まな板の消毒について、水洗い、温湯で洗う、洗剤で洗う、次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸ける等いろいろなテストをした結果、理論と食い違う点が出てきたため、洗浄の経過を調べたところ、タワシが汚れているものを使った施設と新しいタワシを使った施設で差が生じたことが判っています。

掃除道具は、きれいにするために使うものです。汚れていたり、汚れたまま置きっぱなしなのは矛盾した話しです。

また、仕事が能率的に出来るか、気持ちよくできるかは些細なことがきちんとしているかどうかで左右されることが多いものです。

1.タワシ・スポンジ・ふきん・雑きんの衛生管理
1)1個で間に合わせようとしないで、用途別(器具洗い、食器洗い、残菜入れ用等)に用意する。狭い厨房では小道具も移動するから、「食器用はピンク」といった具合に「カラーチェック」を取り入れて色分けするのが良いでしょう。

2)流しの片隅にタワシをゴロンと置いて、鍋が水平に置けなかったり、流した残菜が引っかかるというのは最悪です。タワシは流しの横にフックを付けてかけます。スポンジは、水切れの良いカゴに入れます。空缶を利用してほうり込むのは細菌繁殖の温床となりますので、絶対に止めましょう。また雑きんは雑きん掛けをよく使う場所の近くに作っておきましょう。

食品のカスと水は細菌の繁殖に絶好の条件を与えますから、特にスポンジは使用後固く絞ってカゴに入れる習慣をつけましょう。

3)消毒:使わない時は必ず日光消毒しましょう。2組用意して1日おきに消毒の完了したものを使うと良いでしょう。

地下室等の場合はよく水洗いしたあとに:
イ 85℃のお湯に5分間浸す。
ロ 200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸す。
ハ 冷蔵庫を拭いたあとの逆性せっけん液などを再利用して浸け込む。
、、、、などの方法で消毒するのが良いでしょう。

ふきんや雑きんは多めに用意しておき、どれがふきんでどれが雑きんか間違えて使っても二次汚染しないくらいに、毎日、漂白殺菌をするよう係りを決めておきましょう。

2.モップとデッキブラシ

床の衛生についてもっと神経を使うべきであることは先回解説しましたが、モップやブラシが汚れていたり、擦り減っていたりしては、役に立ちません。先が擦り減ってきたものは、早めに新品と取り替えて下さい。また、週に1回200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸し、よく絞ってから乾燥させて下さい。

置き場所をきちんと決め、立てかけたりしておかずに、フック等にかけておくようにしましょう。

3.掃除道具専用ロッカー

東京都では、食品営業許可施設基準に「掃除道具の格納設備を設けること」とあり、専用ロッカーを置くように定められています。

一個所にまとめて保管すれば、食品に触れることなく、見た目にも好ましいのですが、濡れたホウキや雑きんをそのまま格納したのでは、逆に蒸れやすく悪臭発生の元にもなりますので、水分はよく絞って保管しましょう。当然、通気性の良い保管庫が望まれます。

(参考資料:食品衛生早わかり/牧野権一著/柴田書店刊 )

3/7~10まで東京ビッグサイトで開催の、ホテル・レストラン・ショーに出展いたします。

ご希望の方に入場チケットをお送り致します。ご連絡お待ちしております。