お知らせ

vol.8 カラーチェックの必要性

1998/07/24 アーテック倶楽部ニュース

連載★ HACCPこわい!?食品安全再点検★
今回は「カラーチェック」のつづきです。
色に合わせて使い分けする必要のある器具・用具を具体的に以下に並べてみますと…
まな板:ご存知の通り、商品化されています。名称は「カラーまな板」。
包丁:包丁と言っても菜切り包丁、出刃包丁、牛刀、ペティナイフとさまざまですが、これも商品化されています。名称は「カラー包丁」。
ボール、バット、バスケット:主に下処理、カットした食品を入れておくことを目的として使います。特に「カラー云々」の名称はありませんが、主にポリエチレンやメラニン樹脂で作られておりますので、もともとカラフルな商品群です。
トング、菜箸等の盛り付け用具:特に「カラー云々」と色分けされて販売されておりませんが、ユーザー側で購入後にペンキ等で柄の部分に色分けを行っている例があります。
エプロン、帽子:「岐阜県土岐市学校給食センター様」では、職員の方々が自分たちで工夫してエプロンのヒモを色分けして区別することで「カラーチェック」を実践してみえます。
通路、作業動線:作業動線の逆戻りや交差を防止するために、床に色分けしたラインを引いて区別します。セブンイレブン系のベンダー様の厨房で実践されていました。

どうでしょう?。実際に商品化されているものから現場での実践例まで、主なものを紹介しました。

HACCPが注目される以前から独自の衛生管理体制を確立して実践されていたセブンイレブン系ベンダー様の例もありますが、「二次汚染」という問題を突き詰めて考えると、行き着く所は同じなのですね。このことは、HACCPの考え方が疫学上の法則に従ったしっかりしたものであることを証明していると思います。
まだまだ続きます。製品・商品がらみでの「二次汚染」のお話し。いい加減うんざりして来た人もいるかもしれませんね、毎回「二次汚染」ばっかりで…このパート、難しい理屈は一つもありませんが、面倒なことが多いですよね。でも、何故、HACCP理解のためのこの連載で「二次汚染」を最初に持って来たか、お解りになりますか?
衛生的な厨房環境を維持するための「基本」だからです。と、同時に「二次汚染」防止のための商品を厨房に入れることが(どんな厨房でも)一番簡単に効果を得られるからなんです。逆説的に言えば、この部分がしっかりしてしていないとHACCPはブチ壊しです。

「清潔で衛生的な食器・容器の確保」
「二次汚染」防止のため、厨房設備の中に必ず加えておきたいものに洗浄機器があります。ここでは、首題の通り「食器・容器」の洗浄について機器解説いたします。HACCPを導入し、その上で作業効率を上げようとすると、その完成度が高まれば高まるほど劇的に数の増えて来る容器があります。それは「ガストロノームサイズ」のパンの類です。
理由は簡単、HACCPの先進国から入ってきたスチームコンベクションオーブン、コンベクションオーブン、ブラストチラー、ブラストフリーザー、トロリーラックといったHACCPを実現できる機器備品は、全て「ガストロノームサイズ」のパンの規格に合わせてあるからです。

8/14号につづく