お知らせ

割れ窓とゴキブリ

2026/02/03 サービスブログ

※”厨房の天敵”が登場します。現場の状況をリアルに描写しているため、お食事中の方や苦手な方はご注意ください。

今回は実際にお客様のところであった実例からお話しします。
ある福祉施設様から「実はゴキブリで困っていて・・・」とのご相談を受け、現地調査を経て当社で害虫防除を実施することになりました。アーテックの害虫防除は基本的に年間管理契約でおこないます。
厨房で繁殖しがちな「チャバネゴキブリ」は機器内部の熱源などに潜み、繁殖することが多いため、当社と協力会社の手法ではそうした機器の内部確認を徹底的に実施し、必要なところに重点的に施薬していきます。
業務用電子レンジの基盤部を開けてみたとき、そこは通勤ラッシュの満員電車のような密度。まさに通勤客ならぬ、招かれざる『潜伏客』たちがぎっしり。
チャバネはひとつの卵鞘(卵のカプセルみたいなもの)に約30体と、爆発的に増殖する上、こうした場所に潜んでいるので一時的な、目に見える表側だけの薬剤「散布」では減らすことが難しいのですね。(もちろんこの潜伏客たちは全滅させました・・・)

*****

そちらの厨房は半地下構造で湿気もやや多く、施設自体も年数を経ているので、虫が浸入、繁殖しやすい状況ではありましたが、厨房内で他にもやや気になることがあったので、1回目の防除施工の詳細な報告書をお客様に出す際、それを写真付きの付帯報告書として提出しました。それは・・・
厨房作業台の下に野菜など食材片が落ちている、破損した食器やなにかの拍子に落ちたスプーンなども機器の隙間などにそのままになっている、洗米機のまわりに散ったお米、排水溝の中の食品残渣なども清掃しきれていない・・・などが見られました。これらの状況が害虫の発生しやすい状況を作ってしまっているのはもちろん、働くスタッフの方々のメンタルや行動にも影響があると考えられます。

*****

有名なジョージ・ケリングの「割れ窓理論」というのがあります。地下鉄の割れた窓を放置すると、次は車体への落書きが、次は器物破損が、さらには窃盗が、と、「小さな綻び」が次の犯罪を誘発し得る、という話ですね。
もちろん直接関連付けるのは乱暴ですし、1日3食、365日稼働で食事提供されるこうした施設のかたがたが、多くの仕事をこなしながら衛生面にも留意されていることはよく心得たうえで、たとえば厨房照明の蛍光灯が切れたままで少し薄暗い、フライヤーまわりに油脂汚れが蓄積している、壁のひび、機器の凹みや床の剥がれ、コンセントパネルカバーの割れ、ドアの歪み、そうした状況があると、少しくらいゴミや食器が落ちていても「ま、いっか」と気に留めなくなる・・・
そうした方向に傾きがちにはなるかもしれません。設備補修を一気にやるのは予算面でもハードルが高いのですが、歪んだホテルパン、凹みや錆の出た古いやかんの1つでも新しいものにするなど、小さなことから更新したり整えたりしていけば、職域での衛生環境維持への注意力も変わる可能性があると思います。
それはひらたく言えば、厨房で働くスタッフの皆さんに少しでも気持ちよく業務をしていただけるよう、多忙だからといって見過ごさずに、『自分の職場を大切にし、維持するモチベーション』が生まれやすい環境作りをしていく。ということだと考えます。

*****

冒頭に記述したゴキブリの件ですが、1年間の管理作業の成果でしっかり抑えこむことができ、「割れ窓理論」の報告書も施設管理のご担当や栄養士様に写真をお見せしながらご説明し、現場スタッフ様への周知だけでなく、備品管理、定期的な清掃管理資料として役立てていただきました。

*****

害虫防除以外でも年間管理で作業を実施するパッケージをアーテックでは「厨房おまかせパック」と呼んでいますが、手前ミソながらこのサービスの隠れた長所は、定期的に厨房を訪問させていただく中で、厨房全体から細部に至るまで細かく観察し、厨房運営管理の支援となる提案や情報を継続的に提供できることにあります。
もちろんご用命があれば機器点検、設備清掃・補修、備品更新、と幅広く対応いたします。
「厨房コンシェルジュ」のアーテック、機会があったらお声がけください。